今回は、トレンドとの付き合い方について書いていきます。
みなさんは洋服を買おう、思ったときには少なからずトレンドをチェックされると思います。
「今年 トレンド」という直球の調べ方をする方は少ないと思いますが、「春コーデ おすすめ」とか「コーデ メンズ 30代」など、何かしらの検索ワードを入れて出てくる情報というのは、今の流行、トレンドの内容がほとんどだと思います。
特に、洋服がお好きな方、感度の高い方であれば、それぞれのブランドの新作(SSやAWなど)をチェックしたり、パリコレをご覧になっていち早くトレンドをチェックされたりする方もいらっしゃると思います。
私自身、過去は自分の好きなブランドの洋服をいかにいち早くゲットするか、また流行をどれだけ自分のものにできるか、ということに熱を注いだ経験があります。
トレンドを追いかけて、服の力で格好良く魅せることは、自分の自信につながるので、それ自体はとても良い事だと思います。
ですが、歳を重ねていったとき、10年、20年後を考えると、それを続けていける人はどれほどいるでしょうか。
私はあまり多くはないのではないかな、と感じています。
トレンドに疲れる理由
お金がかかる
トレンドに疲れてしまう理由のひとつとして、金銭的な要因があると思っています。
メンズの流行の移り変わりはレディースよりも遅いとはいえ、数年経てば様変わりしてしまいます。
そうすると、その度に新しい洋服を買っていく必要があるため、当たり前ですがお金がかかります。
また、お金を工面するために、要らなくなった洋服を売ろうかな、とクローゼットを見渡したとしても、それらはすでに流行が終わってしまったものが多い。
売ったとしても、新作を買えるほどのお金にはならず、二束三文にしかならないこともしばしばあります。
結局、買っても買っても溜まらない、人によってはライフステージが変わり、そこまでお金をかけられなくなり、情熱が落ちていってしまう
ということが往々にしてあるのではないかな、と思います。
自分自身が変わってしまう
トレンド疲れのもう一つの要因としては、自分自身が変わってしまうことです。端的に言えば、老化、加齢です。
若い頃は極端な洋服を着ていても、若さでものにできるものです。
派手なカラーや極端なオーバーサイズ、タイトフィッティングなどがそれにあたります。
どうしても流行を追っていく中で、ぶち当たるのが、他人との差別化。
トレンドを踏まえた上で、どれだけ自分の色を出していけるか、というところが楽しさでもありしんどさでもあります。
そうすると、どうしても他の人が持っていないようなアイテムであったり、ディテール、カラーなど、より極端な洋服に手を出していくことになります。
そういった洋服は、確かに着ているうちにどんどんと着方がわかってきて、自分らしい着こなしへと変化していくことがあります。
慣れ、というのはすごいですね。
ですが、20代から30代、40代と年齢を重ねていくにつれ、「着こなせていた」状態から、「奇抜な人」になっていってしまう可能性も秘めています。
自分の顔や体型の変化に、自分の感性が追いつかないことがあります。
自分自身はどんどんとおじさんになってきているにも関わらず、着る洋服はトレンド真っ盛り。
ふと鏡を見たときに、あれ、なんだか似合ってないかも…とか、周りから少し浮いているような…といった不安がよぎることがあります。
そうなってしまうと、何を着たらいいのかわからない、ファッションに疲れてしまった…ということにもつながるのではないか、と考えます。
トレンドに疲れた人の洋服選びのコツ
量より質を意識する
流行を追うのも疲れてきたし、ベーシックな洋服にシフトチェンジしようかな、と思う方でやってしまいがちなのが、ユニクロ、無印といったファストファッションの洋服を手にすること。
それ自体は全く悪いことではなく、価格もお手頃でどこでも手に入る。加えてベーシックで流行り廃りがあまりない。
とても良い点があるのですが、そればかりで固めてしまうと、一気に「休日のお父さんコーデ」になってしまいます。
私としては、ひとりでも格好良い人が増えてほしいなあ、と思うので、ぜひ量より質を意識して欲しい
と思っています。
例えば、春のトップスはセントジェームス、夏はラコステのポロシャツ、秋冬のニットはジョンスメドレー。
ブランド名が全てではありませんが、長く続く変わらないブランドのものを意識して揃えていただきたいな、と感じます。
やはり安価なものにはない上質さがあり、それが大人の魅力とマッチする部分があると思っています。
自分はこれだ!というスタイルを意識する
もう一つ、アイテムを揃えるうえで大事な心がけとして、自分のスタイルを意識することが挙げられます。
きっとトレンドを追いかけてきた方であれば、ご自身の「好き」よりも「流行」を取る場面も多かったのではないでしょうか。
流行に流されることに疲れてしまった今こそ、今までの経験の中で、「自分はやっぱりこのスタイルが好きだな」というものを突き詰めていっていただきたいです。
アメカジでも良いでしょうし、オールブラックでも、フレンチシックでも、アイビーでも、クラシックスタイルでもなんでも良いのです。
私はクラシックなスタイルを推す人間ではありますが、これが正解である、とは思っていません。
それぞれみなさん好きなものがあって、考えも異なりますから、違って良いと思います。
だからこそ、これからは「自分はこれがしたいんだ!」という道に振り切って進まれることを意識していただきたいな、と思っています。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、トレンドに疲れた方に、これからの洋服選びが楽しくなるコツ、意識の仕方を紹介しました。
服は自分を表現していく一つの手段だと思っています。
もちろん、トレンドを追い続けることを否定するつもりはありません。いくつになっても方の中には、たまにSNSなどで、格好いいおじさまだなあ、と思う方もいらっしゃることは事実です。
そして、ご自身の好きなものを見にまとって何が悪いんだ!という意見はごもっともだと思います。
そういった方はそのスタイルを突き進んでいただきたいです。
もし、洋服の情熱が落ちてきた人がいらっしゃったとすれば、せっかくですから、一度きりの人生、今一度「自分の好き」にまっすぐと向き合ってみてはいかがでしょうか。
以上です。ありがとうございました。