今回は、私が先日からオーダーしている革靴の仮合わせを行なったので、その体験記になります。
今回のオーダーでは、1足目からの大きな変化として、右足の型取りを改めて行いました。
そのあたりの違いも含めて、書いていきたいと思います。
Kenji Hashimoto Orthopedic Shoe Maker
オーダーしているのは、たびたび私のブログでも紹介しているKenji Hashimoto Orthopedic Shoe Maker。(KH)
Orthopedicとあるように、整形靴、矯正靴のノウハウを活かした履いていて心地よい革靴を作られている工房です。
一足目のオーダー体験記や、2足目のオーダーの経緯はこちら。合わせてご覧ください。
2足目のビスポーク。仮合わせ

はい。いきなり私の足の写真です。
一足目のときは、
足の「動」の部分をみるために、プラスチック製の仮靴を合わせる仮合わせをはさみましたが、今回は革の仮靴からスタート。
珍しいグレーのレザーで仮靴を作っていただき、なかなか新鮮な気分でした。
女性の方とかで、ブーツやローファーなどを作っても面白そうです。
右足の足入れで、明らかにわかる違い
今回は右足の型取りを「カスタム」(ベースとなる木型を修整するスタイル。)から「キャスティング」(石膏型で足型を取り、いちから木型を作るスタイル。)へと変更しました。
それもあって、右足を入れた時の感覚は、一足目とは明らかに違うものでした。
ムギュ。ギチっ。
と鳴ったかと錯覚するくらいにバシッと足の形に合います。
特にかかとの収まりは随一で、一足目の時に感じたやや浮く感覚がありません。
決して一足目のかかとがガバガバで痛くなる、というような不具合はなく、快適そのものなのであまり気にならないのですが、
それでもキャスティングで作っていただいたものとは差を感じましたね。
伝えたデザインが反映されていた


今回嬉しかったことは、伝えたデザインが反映されていたこと。

私が一番好きだと感じる靴がChurch'sのディプロマット。
少しぽてっとしたクラシックなイギリス靴
という雰囲気がとても好みです。
それを伝えていたので、一足目よりもさらにつま先に丸みとボリュームを持たせてもらっています。
これは嬉しかったですね。
ストラップタイプのフィット感の違い
今回は、一足目の紐靴と異なり、
「モンクストラップ」というデザイン。
そのため、パーツの重なり方も変わり、フィット感はまた違った感覚でした。
右足の甲の部分の当たり方が少しキツく感じたこと
そして、右足小指の部分に当たる感触を感じたこと
の2点が気になった点です。
ストラップタイプで、甲の部分は革が複数重なるので、少しキツく感じたのかもしれません。
小指はほんの少しの違和感でしたが、靴を履いていて一番気になる部分だったので、お伝えしました。
どちらも次回の本番時に修整していただけるそうです。
フィットする靴は、「脱げない」
これは一足目でも感じたことですが、本当に足にフィットする靴というのは
"紐を結ばなくても"脱げないんですね。
しっかりと靴が足の動きに合わせてついて来ます。
(もちろんきっちりと紐を結んで履きますが。)
この仮靴を合わせた時も、「もうストラップいらないんじゃないか?」と思うくらいのフィット感でした。
イメージを伝えることの難しさ
今回、仮靴を合わせて感じたことは、
「理想のデザインを伝える」ことの難しさ。
私は一般的な方よりも、かなり細めの足をしているため、足に合わせた木型の場合、当たり前ですが"シュッとした"印象になります。
ですが、私の好みが英国靴のような"ボテッ"とした雰囲気のもののため、そのイメージとの差がどうしても出てきてしまいます。
モンクストラップ、ブラインドフルブローグ
という他にはなかなかないデザインのため、履いてみた印象としては、「気持ち、細いかな?」という印象でした。
橋本さんには、画像を見せながらそれをお伝えしたのですが、「なかなか言葉で伝えるのは難しい…」と感じました。

確かこんな画像だったと思うのですが、うまく伝えられない時間がありました。
そんな中、お話いただいたのが
・細い木型にデザインを乗せると、どうしてもバランス的に細い印象になってしまうこと。
・この雰囲気となると、木型自体が変わってしまうこと。
・木型やデザインが異なるため、見え方は異なるが、バランス的には大きく変わらない。
自分がこの木型に同じデザインを乗せるなら、同じようになるだろう。
ということでした。
橋本さんが、私の言葉を汲み取っていただき、そのうえで真摯にお話していただいたことで、私の中でも納得ができました。
プロのお言葉に任せて、デザインは変更せず、本番に移ることにしました。
「語る」ことがビスポークの良さ
ビスポークという言葉は、「Be Spoken」が語源と言われているのは有名ですよね。
職人の方と顧客との会話を通して洋服などが出来上がることから、そう呼ばれているようです。
まさに、この会話を通して、ひとつの靴が出来上がる贅沢が、ビスポークの良さだと思います。
そして、「なんでもできますよ」という方よりも、
「これはできる、できない。」とはっきりと伝えていただける方の方が良いと思っています。
オーダースーツなんかだと、生地からボタンホールの色まで、何から何まで客自身が選ぶことも多いですが、
だいたいそうやって、好みのディテールだけにしたものというのはバランスが悪くなってしまいます。
やはり、実際にいくつも注文を受けているプロの方のフィルターを通して、"任せられる部分は任せる"という方が、結果的に良いものが出来上がると思っています。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はKenji Hashimotoでオーダーしている革靴の仮合わせ編を書いてきました。
今回は右足のことをメインに書いていましたが、
左足の方はというと、すこぶるばっちりで、もう言う事なしという感じ。
足入れした瞬間に、実家のような安心感でした。
難しい足にも関わらず、一足目から修整点がなくいけるというのは、橋本さんの腕の高さゆえなんだろうと思います。
私は靴作りのイロハは全く分かりませんので、履いてみて自分の感じたことしか言えませんし、私の要望がどれほどの難易度、実現可能性のあるものなのか全く分からず話しています。
それにも関わらず、その意図を汲み取って形に反映していくプロの方って本当にすごいなぁ、と感嘆するばかりです。
完成は夏頃になりますでしょうか。
それまでワクワクが止まりません。
また出来上がったらレビューしていきたいと思います。
以上です。ありがとうございました。